ふとニュースを見たら、国会では「議員定数削減」が話題になっているという。
まあ、表面的な話だ。
選挙制度で言えば、小選挙区制は大政党有利、中選挙区制・大選挙区制は小政党でも生き残れる、社会の授業で教わったはずだ。
現在は、小選挙区比例代表並立制で、小選挙区に立候補せずに比例代表だけでも当選できる。
タレントやスポーツ選手が議員になれるのは比例代表制があるからだ。
比例代表制は、実質「全国区制」だから、知名度があれば個人票が入りやすい。
政党名での票が均等割りされるから、知名度のあるタレントやスポーツ選手が有利になるのは当然だ。
小選挙区制は、選挙区で1人しか当選できないから、組織力のある大政党が有利とされている。
だから、中選挙区制に戻すという話しは出てきてもおかしくない。
しかし、選挙制度や議員定数削減は、形式的で表面的な議論だ。
議員とは、もともと名誉職で、ボランティアとして活動していた。
その町や地域の「名士」が、地域や町の取りまとめ役として、民衆の支持のもと各種政策を決定していた。
それがいつの間には「職業」として、議員に報酬を支払うようになった。
しかも、各種特権が付与される。
現代では、職業としての議員の高い報酬と特権、そして地位を利用できることに目を付けた輩が議員となっていることが多い。
そんな輩が議員になっているから、問題が起こり、国民を富ます政策が行われていないと言われる。
であれば、議員の本来の姿である「ボランティア」に戻した方がいい。
実際に政策を実行するのは役人たちだ。
現場を知っているのも役人たちだ。
最終決定だけを議員がするのであれば、ボランティアで活動しても大して差は無い。
議員が「ボランティア」であれば、高い報酬も特権も不要だ。
地位を利用する機会も大きく減少する。
議員であることの本質を考えずに、数だけを論じるのであれば「本質から目を反らず」だけであって意味はない。
意味のないことを議論をしているほど、時間は余っていないのだ。